採用情報
私たちが、何を目指してどこに向かっているのかをお話しする前に、会社の起業経緯についてお話をします。
私の前職は、大手人材企業で採用戦略という仕事をしていました。
当時、日本で一番人を集めていた会社の採用の責任者です。今考えると、あんな若造(わたし)によく会社の命運を任せたなあと感心してしまいます。
私も期待に応えるために、必死に仕事をしました。
未上場から一部上場までステージが変わっていく会社の中枢でビジネスを経験させてもらいました。多くの決裁権をもらい、アルバイトを含めると最大の人数を抱える部署になりました。
色々な関係者からチヤホヤもされました。
しかし、褒められれば褒められるほど、疑問がわいてきたのです。
「わたしがこんなに人を集めてしまうから、世の中が人材不足なのでは…」
大げさに聞こえるかもしれませんが、当時の最先端のWeb技術とコールセンターシステムを活用して年間25万人も採用していたのでそう考えてしまったのも無理はありません。
そして「自分なら、もっと低コストで人材採用のノウハウを提供できる」と考え独立しました。
でも本当のことを言うと、会社を離職した理由は、「私が仲間とゼロから立ち上げてきた部署が4つに解体」されてしまったのことが直接の原因です。
社内政治になりますが、情報網を押さえた人間が全体をコントロールできると考えていたため、
(1)募集センター(応募者の情報)
(2)採用戦略(メディア・媒体の情報)
(3)カスタマーサポート(顧客クレーム)
(4)スタッフサポート(スタッフのクレーム)
の全てを集約し、権限を強くしていきました。しかし、あまりにも権限が大きくなり過ぎたため上層部の不興を買ってしまったのです。
失敗ですね。
そんな時に、声をかけてくれたのが私の下で働いていたメンバーでした。
「都築さんが独立するなら、私たちしばらく無給でいいので手伝いますよ」
自分ならもっと低コストで提供できるとは言ったことがありますが、一言も「辞める」なんて言ったこともありません。「僕はこの会社で出世するんだ」としばらく駄々をこねていたのですが、部下の熱意に負けてしまい渋々会社を始めることにしました。
リクルートには、様々な経験や知識、考え方を教えてもらいました。
でも、会社を始めるときに最初に考えたのが、「リクルート」に勝つことです。低コストで人材採用を採用していくためには、当時の人材業界の主であるリクルートの牙城を崩さなければならないのです。当時は、総合メディアしかなく、どの人材メディアもリクルートの後追いでした。
そこで、私たちがとった戦略は、業界に特化したメディアを立ち上げることでした。
その領域に「保育」を選択したときは、立ち上げメンバーからも疑問の声は出ました。
しかし、
(1)女性就労に対してアプローチしたかったこと
(2)労働人口減で今後伸びると予測したこと
(3)若い女性の多い業界でWebとの相性が良いこと
などから、そのまま進んできたのですが、これも今考えると「よく始めたなあ」と自分の若気の至りに感心してしまいます。
実際初めて見ると、9割以上が「インターネットはやらない」「良く分からないものはいらない」「信用できない」と言われてしまうのです。
「国内初」って響きは格好いいのですが、BtoBのビジネスではマイノリティなのです。
それでも、社員の努力もあり、多少時間はかかりましたが「国内初のメディア」を立ち上げた企業という地位を確立できました。
その後、
国内初と冠の付く、「就活イベント」や「フリーペーパーメディア」、「プロジェクト」を次々と立ち上げていきました。
私たちがこれまでの20年でやってきたことは、業界に新しいスタンダードを創り、課題解決の新たな手法を提示したことです。
それなりの成果を上げ、それなりに貢献してきたと自負もあります。
しかし、少子化がさらに進行し、時代がどんどん変わっていきます。
今こそ、提案を根本から見直すタイミングだと考えています。
「マジョリティが今を支える、マイノリティが未来を創る」
私の好きな言葉です。
私たちは、マイノリティとして常に苦労が絶えません。
上手くいかないこともたくさんあります。
なんでそんな苦労をしているのかって、それは「伊達と酔狂」で仕事をしているからです。
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